2015 年 6 月 17 日 15:38 JST
 米国の有力投資家カーク・カーコリアン氏が15日、死去した。同氏の投資会社トラシンダが明らかにした。ラスベガスにホテルを建設し、MGMの買収・売却を3度行い、クライスラーに2回の買収提案を試みたカーコリアン氏は、カリフォルニア州ビバリーヒルズの自宅で亡くなった。98歳だった。

カーコリアン氏はラスベガスのホテルを皮切りに帝国を築き上げた AP
 1917年6月6日にカリフォルニア州フレズノで生まれたカーコリアン氏は、高校中退後、一時はウェルター級のボクサーだったほか、第二次世界大戦中は民間輸送機のパイロットを務めた。戦後はカジノやホテルをはじめ、クライスラーやフォード・モーター、ゼネラル・モーターズにも出資する一大金融帝国を築いた。
 トラシンダの関連会社であるMGMリゾーツ・インターナショナルのジェームス・ムーレン最高経営責任者(CEO)は「98年の生涯を通じて、カーク・カーコリアンは、ラスベガスの歴史において多くのことを成し遂げながらも、その業績ほどには注目を浴びなかった人と言えよう。彼はわれわれの都市、産業、会社の向上に努めた」と述べた。ミューレン氏はカーコリアン氏に後継者として育てられた。


http://jp.wsj.com/articles/SB12208919310003153678304581053063610847844